今年のお題とは
「今年のお題」と称して毎回江戸時代に関するひとつのテーマを設定します。公式テキストからの出題、フリー問題に加えて、お題に関する問題が各級とも約2割出題されます。
選考理由
ひと口に「江戸時代」といっても、その長さは264年もあります。その間、江戸の社会はあらゆる面で大きく変貌しました。戦国武将・家康から近代の幕を開いた慶喜まで、徳川将軍15代の生涯を見なおしていくことは、政治や経済のみならず、文化や庶民生活などがどのように変化し、成長していったのかを知ることにつながります。たとえば、「犬公方」と揶揄された5代綱吉が文治政治を推進したことと元禄文化の隆盛は、無関係ではありません。また、7代家継がわずか4歳で将軍職を継ぐことができたのは、官僚制度の高度な発達があったからこそです。こうした流れを知ることは、現代に生きる私たちが江戸からうけついでいるものを、しっかりと理解することにもなります。15人の将軍たちの案内で、3世紀にわたる歴史の旅を楽しんでください。
参考書籍
参考文献として下記のような本を考えていますが、必ずこの書籍から出題されるというものではありません。あくまでも勉強するための参考書とお考えください。
『徳川将軍15代――264年と血脈と抗争』山本博文著
(小学館新書 発売中 本体720円+税)
15代にわたって続いた徳川幕府。しかし、長男が父親から将軍職を継承したのは、わずか3例にすぎません。歴代の継承は何度も大きな危機に見舞われ、その裏では、血脈と利害が幾重にも絡み合っていたのです。本書は、江戸時代を徳川将軍家の「血」から読み解く新しい試みです。歴代将軍の事績や個性豊かなそれぞれの横顔、御台所や側室との逸話など、豊富なエピソードを織り交ぜつつ、江戸時代全体を大きな「流れ」としてわかりやすく解説していきます。
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出題例
3級
【問1】
私は、3代将軍家光の乳母として幕政に大きな影響力をもち、のちに江戸城大奥の「掟」も制定しました。また、上洛して後水尾天皇からある称号を受け、一般にはその名で知られています。さて、私は誰でしょう?
い) 天璋院
ろ) 春日局
は) 桂昌院
に) 月光院
【問2】
歴代将軍のなかで、もっとも在職期間が長かったのは、次のうち誰でしょう? 多くの側室をもち、50人以上の子をもうけた人物です。
い) 初代家康
ろ) 3代家光
は) 8代吉宗
に) 11代家斉
2級
【問3】
幕府は、大名が将軍の家臣としての忠誠を示す臣従儀礼として、参勤交代を制度化しました。では、自身が将軍となって江戸城に入る前に、大名として東海道を通って参勤したことがある将軍は、次のうち誰でしょう?
い) 6代家宣
ろ) 8代吉宗
は) 14代家茂
に) 15代慶喜
【問4】
『徳川実紀』に「万機の務大小ともに宰臣に委任あり」とあり、後世「左様せい様」と呼ばれることになった将軍は、誰でしょう?
い) 「下馬将軍」といわれた酒井忠清が大老をつとめた4代家綱
ろ) 4歳で将軍となり、側用人間部詮房を父のように慕った7代家継
は) 大御所家斉に政治の実権を掌握されていた12代家慶
に) 在職中に熾烈な後継者争いが起きた13代家定
1級
【問5】
徳川歴代将軍のうち、羊羹・カステラ・金平糖など甘いものに目がなく、30本もの虫歯があった将軍といえば、誰でしょう?
い) 5代綱吉
ろ) 8代吉宗
は) 9代家重
に) 14代家茂
【問6】
江戸城における年中行事のひとつに、能や管弦などの諸芸上覧があります。それら諸芸のなかでも、家康以来幕府の保護を受けた囲碁・将棋は歴代将軍にも愛好者が多く、『象棊攷格〈しょうぎこうかく〉』という書まで著した将軍もいます。その将軍は誰でしょう?
い) 2代秀忠
ろ) 4代家綱
は) 7代家継
に) 10代家治
お題からの出題内容
将軍職は単純に親から子へと受け継がれたものではありません。御三家、御三卿はもちろん、親藩や有力家臣と歴代将軍との関係には、各時代を理解するためのカギが隠されています。11代家斉の時代、いくつもの大名屋敷に「赤門」がつくられたことと幕府の財政が逼迫したことにだって、きちんと関係があるんです。また、各将軍の趣味や個性が、その時代の文化や世相に与えた影響も、ぜひ見逃さないようにしてください。




