江戸文化歴史検定
コラム・お楽しみ
江戸文化歴史検定とは

お問い合わせ:電話番号03-3515-6954(9時30分から17時30分まで・土日、祝日は除く)江戸文化歴史検定協会 郵便番号101-0051 東京都千代田区神田神保町2-14 SP神保町ビル5階

江戸に学ぶ


(財)東京都歴史文化財団
江戸東京博物館館長
江戸文化歴史検定協会 名誉顧問
竹内 誠

過去3回の「江戸文化歴史検定」にはのべ27000人に近い大勢の方々に受験いただき、皆さんの江戸時代への関心の高さを、改めて実感しています。

江戸時代の最大の特色は、何といっても2世紀余にわたり、太平が続いたという事実です。島原の乱(1637〜38)以降、維新の戊辰戦争(1868年)に至るまで、日本全国を巻き込むような内乱はありませんでした。これほど長期間、一政権が平和裡に全領土を実効的に支配した例は、世界史的にも類をみません。

このように長期間、平和だったからこそ経済は発展し、文化は成熟しました。歌舞伎や浮世絵など、庶民の伝統文化が花開いたのは江戸時代なのです。江戸の職人たちのすぐれた手技によって、洗練された日用品がつくられ、“いき”な美意識も育まれました。

こうした江戸時代は、人々が“やさしさ”や“お互いさま”といった心根を持ち、物を大切にする“エコロジー社会”でした。今、江戸の文化を学ぶことによって、現代のギスギスした社会を見直すきっかけとなれば、そのことが、地域再生の道へと繋がることになるのでしょう。

また、「文化力」と「経済力」とは無関係ではありません。ビジネスのグローバル化が進む中で、国際交流の場に臨むこれからの経済人は、貿易や相場などお金儲けの話題に終始するのではなく、自国の歴史や文化を体得していることで相手から尊敬を受け、ビジネスの上でも信頼を得られる時代になってきたのではないでしょうか。しかも、今や江戸文化は日本文化を代表するものとして、世界から注目されています。

江戸時代には、このほか今日に活かすべき特色がたくさんあります。江戸の文化と歴史を知ることは、単に江戸を懐かしむということではなく、むしろ江戸時代の伝統から、明日への活力を学び取るところに、その意義があるのだと考えます。